商業施設イベント運営で売上を上げる仕組み

企画

商業施設でのイベントを成功させるには、「企画段階の設計」が重要になります。

私たちは年間100件以上のイベントを支援していますが、成功する案件の共通点は「事前準備」「企画設計」にあります。

今回は、商業施設でのイベント開催について、イベント会社による分析した視点での秘訣をご紹介します。

1. 商業施設イベントが果たす役割

商業施設におけるイベントは、単なる賑わいづくりではなく、来館者数の増加、滞在時間の延長、購買単価の向上といった売上に直結する重要な施策です。特に近年はECの普及により、リアル店舗の集客力や顧客体験価値が競争の鍵を握るようになっています。

イベントは、施設全体の来館動機を作ると同時に、テナント売上の底上げにもつながります。しかし、その効果を最大化するには「ただ楽しい」だけで終わらない、購買へ導く設計が不可欠です。

2. 売上を伸ばすイベントの設計ポイント

商業施設イベントで売上を上げるためには、以下の3つの視点を押さえる必要があります。

  1. 集客動機の強化:単にイベントを開催するだけでは、既存顧客しか集まりません。新規来館者を増やすためには、SNSでの拡散性、地域メディアとの連携、限定感を演出する要素が必要です。例:期間限定コラボ、先着特典、インフルエンサー登壇など。
  2. 施設内回遊の促進:イベント会場だけで終わらせず、他の売り場やテナントに足を運ばせる仕掛けを組み込みます。スタンプラリー、テナント連動クーポン、館内回遊マップなどが効果的です。
  3. 購買行動への誘導:「見て終わり」ではなく「買ってもらう」ために、イベントコンテンツと販売促進を直結させます。試食や体験会後の即売会、イベント限定商品の販売、購入特典の付与などが代表的な手法です。

3. 計画段階での重要ステップ

商業施設イベントは、施設全体の営業計画や販促カレンダーと連動させることで最大の効果を発揮します。計画段階で押さえるべきステップは次の通りです。

  • 目的設定:「来館者数増」「特定カテゴリーの売上増」「新規顧客開拓」など、目的を明確化します。
  • ターゲット分析:平日昼間は主婦層、休日は家族連れ、夜は仕事帰りの社会人など、時間帯や曜日ごとに主要ターゲットを設定します。
  • 時期の選定:季節イベント(クリスマス、バレンタイン、夏休みなど)や、セール期と連動させることで効果を倍増させます。
  • テナント連携:イベント内容とテナントの販売促進施策を事前に調整します。たとえば、イベントテーマに合わせた商品展開や割引を同時実施すると相乗効果が高まります。

4. 集客施策の工夫

売上につながるイベントは、集客段階から設計が異なります。

  • SNSマーケティング:InstagramやTikTokでの事前告知、フォトスポット設置、参加者による投稿キャンペーンなどを組み合わせます。
  • 地域密着型広報:地元メディアや商店街とのタイアップ、地域学校や団体への招待など、施設の立地特性を活かしたアプローチが有効です。
  • パーソナル招待:既存の会員顧客には、DMやメールで特別感のある招待状を送ることで参加意欲を高めます。

5. 回遊と購買を促す仕掛け

イベントから購買行動へスムーズに移行させるためには、来館者の動線を設計し、自然に店舗へ誘導することが重要です。

  • 館内スタンプラリー:イベント参加後に、館内複数箇所を回ってスタンプを集める形式。回遊性が高まり、複数店舗での購買が促進されます。
  • 購入連動特典:イベント参加者に対し、当日限りの割引券やノベルティを付与。引換条件を「指定テナントでの購入」に設定することで売上が直接的に伸びます。
  • 体験型ブースと即売会:試飲・試食、製品デモンストレーションなどをイベント会場内で実施し、その場で販売します。

6. 運営現場での成功のコツ

当日の運営で売上を伸ばすには、現場対応力とスタッフの動きが重要です。

  • 誘導スタッフの配置:イベント終了後に来館者を目的の店舗方向へ案内するスタッフを配置します。
  • 購買を後押しするアナウンス:館内放送やステージMCから、テナントのキャンペーンやセール情報を告知します。
  • 混雑緩和策:人気イベントでは入場制限や整理券配布を行い、参加者が待ち時間に店舗を回遊できるよう促します。

7. 効果測定と次回への改善

イベントの成否を数字で把握することは、次回の精度向上に不可欠です。

  • 来館者数(イベント前後の比較)
  • テナント売上(イベント参加者購入額の集計)
  • クーポン利用率
  • SNS投稿数やエンゲージメント率

これらのデータをもとに、効果の高かった施策と改善すべき点を明確にします。

8. 成功事例

ある郊外型ショッピングモールでは、夏休み期間に「親子クラフト体験イベント」を実施。館内4店舗を回るスタンプラリーを組み込み、最後にクラフト材料を割引価格で販売しました。結果、イベント期間中の館内売上は前年同期比125%、新規会員登録は150%増加しました。この成功の背景には、回遊性の高い動線設計購入連動型特典の組み合わせがありました。

9. まとめ

商業施設イベントは、単なる集客施策ではなく、売上を伸ばすための販売促進ツールです。目的設定から動線設計、購買誘導、効果測定までを一貫して行うことで、イベントは単発ではなく継続的な売上向上の仕組みとなります。経験豊富な運営パートナーと連携し、施設特性と顧客動向に合ったイベントを設計することが、安定的な成果を生み出す鍵となります。

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